No.58 神社本庁と政治の関わり(神道政治連盟など)
神社本庁は1969年に政治団体の神道政治連盟をつくり、建国記念の日や元号の法制化などを求める運動に関わってきた。政教分離をめぐる裁判もある。事実の経過をまとめる。
本文と出典
神社本庁は宗教法人ですが、戦後、政治に関わる運動にも取り組んできました。
ここでは、どんな団体があり、どんな運動や裁判があったかという事実をまとめます。
【神道政治連盟】
昭和44年(1969年)、神社本庁が中心となって、政治団体の神道政治連盟(神政連)がつくられました。
神道の考え方を政治に生かすことを掲げ、国会議員でつくる「神道政治連盟国会議員懇談会」もあります。
【関わってきた運動】
建国記念の日:戦前の紀元節(2月11日)を祝日として戻す運動があり、昭和41年(1966年)に建国記念の日が定められ、翌年から祝日になりました。
元号法:元号を法律で定めることを求める運動があり、昭和54年(1979年)に元号法が成立しました。
このほか、憲法の改正や靖国神社への公式参拝などを求める運動にも関わっています。
【日本会議】
平成9年(1997年)、保守系の二つの団体(日本を守る会、日本を守る国民会議)がまとまって日本会議ができました。
神社界の関係者も、日本会議の運動に加わっています。
【政教分離をめぐる裁判】
津地鎮祭訴訟:三重県津市が市の体育館の起工式を神式の地鎮祭で行い、費用を出したことが争われました。昭和52年(1977年)、最高裁は憲法違反ではないとしました。
愛媛玉串料訴訟:愛媛県が靖国神社などに玉串料を出したことが争われました。平成9年(1997年)、最高裁は憲法違反としました。
【見方が分かれること】
神社界の政治との関わりについては、本によって評価が大きく分かれます。
この記事のもとにした資料にも、批判的な立場の本と、そうでない本の両方が含まれています。
この記事では評価には立ち入らず、事実の経過だけを記しています。
【参考にした資料】
『日本会議と神社本庁』(週刊金曜日 編)、『徹底検証 神社本庁』(藤生明)、『神社本庁とは何か』(小川寛大)、『神社崩壊』(島田裕巳)、『神道と神社の秘密』(歴史研究会)、『神社に秘められた日本史の謎』(新谷尚紀)
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