No.68 神前結婚式はいつ始まったのか
神社での結婚式は明治以降に始まった新しい形。1900年の皇太子(のちの大正天皇)の神前での婚儀をきっかけに、翌年、日比谷大神宮(いまの東京大神宮)が一般向けに始めた。
本文と出典
神社での結婚式(神前結婚式)は、古い伝統のように見えますが、始まったのは明治時代の終わりです。
【それまでの結婚式】
江戸時代までは、結婚式は神社ではなく、家で行うものでした。
新郎の家に親族や近所の人を招き、盃を交わして夫婦になったことを披露しました。
【皇太子の婚儀】
明治33年(1900年)5月、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)と九条節子(のちの貞明皇后)の婚儀が、宮中の賢所(かしこどころ)で神前の儀式として行われました。
このことが大きく報じられ、神前で結婚式を挙げたいという声が高まりました。
【日比谷大神宮が始める】
翌明治34年(1901年)、日比谷大神宮(いまの東京大神宮)が皇室の婚儀にならった式の次第を整え、一般の人向けの神前結婚式を始めました。
お祓い、三三九度の盃、誓いのことば、玉串を供えての拝礼など、いまの神前式の形はここから広まりました。
【広く普及したのは戦後】
神前結婚式が多くの人に広まったのは戦後のことで、ホテルや結婚式場に神殿を設けて挙げる式が増えたことが大きかったとされます。
【参考にした資料】
『神道と神社の秘密』(歴史研究会)、『総図解 日本の神社』(渋谷申博)、『神社で柏手を打つな』(島田裕巳)
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