No.65 神楽とは何か、里神楽と巫女舞の違い
神楽は神前で奉納する歌と舞。宮中の御神楽と、各地の里神楽に分かれる。里神楽には面を付けて神話を演じるものが多く、巫女舞は巫女が鈴や扇を持って静かに舞う。
本文と出典
神楽(かぐら)は、神社のまつりで神前に奉納する歌と舞です。
神を迎えて楽しませ、感謝や願いを伝えるためのものです。
語源は、神が宿る場所を意味する「神座(かみくら)」が変わったものという説がよく知られています。
『古事記』や『日本書紀』で、天岩戸にこもった天照大御神を誘い出すために天宇受売命(あめのうずめのみこと)が舞った話が、神楽の始まりとされます。
【御神楽と里神楽】
神楽は大きく、宮中で行われる御神楽(みかぐら)と、各地の神社や地域で受け継がれてきた里神楽(さとかぐら)に分けられます。
【里神楽】
里神楽は、地域ごとに形がさまざまです。
面を付けて、天岩戸やヤマタノオロチ退治などの神話を演じる劇のような神楽が多く見られます。
宮崎県の高千穂の夜神楽、島根県の石見神楽、湯を沸かした釜の湯を振りかけて清める湯立神楽などがあります。
【巫女舞】
巫女舞は、神社に仕える巫女が舞う神楽です。
古くは、巫女が神がかりして神のことばを受けるための舞だったと考えられています。
いまは、鈴や扇、榊などを手に持って、静かに優雅に舞い、神を慰め、場を清めるものになっています。
物語を演じる里神楽とは違い、祈りと清めのための舞です。
多くの神社で舞われている「浦安の舞」は、昭和15年(1940年)に作られた比較的新しい巫女舞です。
【参考にした資料】
『神主さんが教えてくれる「おとなの神社旅」』(三浦利規、徳本昌大)、『神社の解剖図鑑』(米澤貴紀)、『神道と神社の秘密』(歴史研究会)、『総図解 日本の神社』(渋谷申博)、『図解 神社入門』(渋谷申博)
情報・意見(0件)
情報や意見を書くにはログインが要ります(読むだけならログインは要りません)。