No.7 絵馬はなぜ馬なのか
昔は願いごとのときに生きた馬を神に納めていた。その代わりに馬の形や絵を納めたのが絵馬の始まり。図柄はのちに多様になった。
本文と出典
絵馬は、願いごとや感謝を書いて神社に納める木の札です。
いまは干支や神社ゆかりの絵が描かれたものが多いのに、名前には「馬」が入っています。
それは、もともと本物の馬を納めていたからです。
【生きた馬を納めていた】
古代、馬は神が乗る生き物と考えられていました。
雨ごいや、雨をやませる祈り、国の平安を願うときなどに、神社へ生きた馬を納めることがありました。
『続日本紀』などの古い記録にも、神に馬を納めた話が出てきます。
殺して供えるのではなく、神の乗り物として納めたものです。
【馬の代わりに形や絵を】
生きた馬は高価で、納めるたびに用意するのも、神社で飼い続けるのも大変です。
そこで、土や木で作った馬の形や、板に馬の絵を描いたものを代わりに納めるようになりました。
これが絵馬の始まりとされます。
奈良時代の板の絵馬が、遺跡から見つかっています。
【図柄が広がる】
室町時代から江戸時代にかけて、庶民も絵馬を納めるようになりました。
描かれるものも馬に限らず、干支や願いごとにちなんだ絵、名のある絵師が描いた大きな額の絵馬などへ広がっていきました。
【参考にした資料】
『神道と神社の秘密』(歴史研究会)、『神主さんが教えてくれる「おとなの神社旅」』(三浦利規、徳本昌大)、『神社の解剖図鑑』(米澤貴紀)
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