No.3 二礼二拍手一礼はいつから、出雲大社はなぜ四拍手か
二礼二拍手一礼は明治に神職の作法として定められ、戦後に神社本庁が示して広まった。出雲大社や宇佐神宮、彌彦神社では今も四拍手で拝む。
本文と出典
いま多くの神社では、拝礼の作法を「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」と案内しています。
二度深くお辞儀をし、二度手を打ち、最後にもう一度お辞儀をする作法です。
ただ、これが全国の参拝者に広く知られるようになったのは、それほど昔のことではありません。
【江戸時代まではまちまちだった】
江戸時代までは神と仏を一緒に祀る神仏習合が続いていて、神社でもお寺と同じように手を合わせて拝む人が多かったとされます。
拝み方は地域や神社ごとにまちまちで、決まった形はありませんでした。
【明治に神職の作法として決まる】
明治8年(1875年)、政府(式部寮)が定めた『神社祭式』で、神職が祭りで行う拝礼の形として、二度のお辞儀と二度の拍手が決められました。
これは神職のための決まりで、一般の参拝者に求めたものではありません。
【戦後に一般へ広まる】
戦後、神社本庁が昭和23年(1948年)に祭式の作法を改めて示し、「二拝二拍手一拝」が基本の形として整理されました。
その後、境内に参拝作法の案内板が立ち、テレビや雑誌でも紹介されるようになって、一般の参拝者にも広まりました。
【四拍手の神社】
出雲大社(島根県)、宇佐神宮(大分県)、彌彦神社(新潟県)では、二拝四拍手一拝で拝むのが正式な作法とされています。
これらの神社が、作法がそろえられる前からの古い形を守ってきたためと説明されます。
四回の意味については、四季や四方の神に通じるといった説がありますが、はっきりした定説はありません。
伊勢神宮では、神職が祭りのときに八回手を打つ「八度拝八開手(はちどはいやひらて)」という作法がありますが、一般の参拝は二拝二拍手一拝と案内されています。
【迷ったら】
訪ねる神社の拝殿や案内板に作法が書かれていれば、それに従うのがいちばん確かです。
【参考にした資料】
『神社で柏手を打つな』(島田裕巳)、『総図解 日本の神社』(渋谷申博)、『神社の解剖図鑑』(米澤貴紀)、『神社の謎』(合田道人)、『神主さんが教えてくれる「おとなの神社旅」』(三浦利規、徳本昌大)
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