No.72 国家神道とは何を指すのか
国家神道は、明治から終戦まで、国が神社を管理し、神社のまつりを国の儀礼として国民に求めた仕組みを指すことが多い。どこまでを含めるかや評価は、研究者の間で議論がある。
本文と出典
国家神道(こっかしんとう)は、明治維新から昭和20年(1945年)の終戦まで、国が神社を管理し、神社のまつりを国の儀礼として位置づけた仕組みを指して使われることの多いことばです。
ただし、どこまでを国家神道に含めるか、どう評価するかは、研究者の間でも議論があります。
ここでは、よく挙げられる特徴を事実に沿ってまとめます。
【神社は宗教ではないという扱い】
明治政府は、神社のまつりを、仏教やキリスト教のような宗教とは別の、国の儀礼として扱いました(神社非宗教論)。
大日本帝国憲法は信教の自由を定めていましたが、神社への参拝は宗教とは別のものとされ、学校などで参拝が求められることもありました。
【伊勢神宮と社格】
天皇の祖先の神をまつる伊勢神宮を特別な神社とし、全国の神社を官幣社、国幣社、府県社、郷社、村社などに格付けしました。
神社の費用の一部は、国や地方がまかないました。
【戦争との関わり】
靖国神社や各地の護国神社では、戦争で亡くなった人々がまつられました。
戦時中には、神社が国民をまとめる役割を担いました。
【神道指令】
昭和20年(1945年)12月、連合国軍総司令部(GHQ)は神道指令を出し、国と神社を切り離しました。
これにより、こうした仕組みは終わりました。
【参考にした資料】
『神道と神社の秘密』(歴史研究会)、『神社に秘められた日本史の謎』(新谷尚紀)、『日本会議と神社本庁』(週刊金曜日 編)、『神社本庁とは何か』(小川寛大)、『総図解 日本の神社』(渋谷申博)、『靖国神社』、『なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか』(島田裕巳)
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