No.82 神社が抱える課題(氏子の減少、後継ぎ不足、活動していない法人)
地方では過疎と高齢化で氏子が減り、神社を支える力が弱まっている。神職の数は神社の数より少なく、一人の宮司が多くの神社を受け持つ。将来なくなるおそれのある神社も多いと試算されている。
本文と出典
全国に約8万社ある神社の多くは、いま、続けていくための課題を抱えています。
【氏子が減る】
地方では、過疎や高齢化で、神社を支えてきた氏子(地域の住民)が減っています。
社殿の修理やまつりの費用を出し、準備を担う人が足りなくなっています。
初詣や観光で多くの人が訪れる一部の大きな神社を除き、多くの神社は、お賽銭やお守りなどの収入だけでは神職が暮らしていくことが難しいとされます。
【神職が足りない】
神社の数に比べて、神職の数はずっと少なく、文化庁の『宗教年鑑』で神社本庁の神職(教師)はおよそ2万人です。
そのため、一人の宮司がいくつもの神社を受け持つ(兼務する)のが当たり前になっています。
神職だけでは暮らせず、ほかの仕事を持ちながら神社を守っている人も多くいます。
【活動していない宗教法人】
宮司も氏子もいなくなり、まつりや管理が途絶えてしまった宗教法人は「不活動宗教法人」と呼ばれ、文化庁が対策を進めています。
これは神社に限らず、寺や教会も含めた宗教法人全体の課題です。
【なくなるおそれ】
國學院大學の石井研士教授は平成27年(2015年)ごろ、人口が大きく減って将来なくなるおそれがあるとされた市町村(消滅可能性都市)に、どれだけの宗教法人があるかを試算しました。
宗教法人全体の約35.6%がこうした地域にあり、神社では約3万1千社にのぼるとされました。
これは試算であり、必ずなくなるという意味ではありませんが、多くの神社が厳しい状況にあることを示しています。
【このサイトでは】
このサイトの神社の一覧には、県の宗教法人名簿で確かめられた神社に印を付けています。
印が無いからといって、その神社が怪しいという意味ではありません。
くわしくは「この一覧について」をご覧ください。
https://the-jinja.top/about
【参考にした資料】
『神社本庁とは何か』(小川寛大)、『神社崩壊』(島田裕巳)、『徹底検証 神社本庁』(藤生明)、『神道と神社の秘密』(歴史研究会)、『なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか』(島田裕巳)
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